老人ホームを大きく分類してみる

皆さんこんにちは
老人ホーム紹介業を始めて約半年たったライトです。

今日は、改めて「老人ホーム」を大きく分けて分類することで、一般の方にも「へ~。老人ホームって、そうなってるんだなぁ!」ということが少しでも知ってもらえたら良いかなと思い記事にしました。

自分の中では、ほぼ当たり前になっていることも、一般の方にとっては全然わからないということが結構あるということに最近気づかされることがありました。

目次

費用負担の助成を公的機関から受けることができるか                    ①公的ホームと民間ホームで分ける

皆さんの中では「老人ホーム」と言われたときにイメージされるのは公的な老人ホームでしょうか。それとも民間の老人ホームでしょうか。

公的な老人ホーム(介護保険法上で居住費や食費の助成を受けることができる)施設は大きく分けて以下の5つだけです。

  1. 介護老人福祉施設(いわゆる特養=特別養護老人ホーム)
  2. 介護老人保健施設(いわゆる老健=老人保健施設)
  3. 介護医療院(介護療養型医療施設は2023年で終了)
  4. 軽費老人ホーム
  5. 養護老人ホーム(低所得者向け高齢者住宅で公営のもの)

上記以外の老人ホームや高齢者施設は全て民間が運営しているということで、居住費や食費の助成を受けることはできません。

特養、軽費老人ホーム、養護老人ホームは基本的に社会福祉法人もしくは自治体が、老健と介護医療院は医療法人が運営主体と定められています。

大事な視点! 費用の計算方法で分ける  ②介護料金が 定額制か積み上げ方式か

定額制か積み上げ式かということを記載しても、今一つピンと来ない方も多いのではないかと思います。

そもそも積み上げ式ってどういうこと?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
意味はシンプルで介護サービスを使えば使うほど料金が高くなるということです。
定額制も読んで字のごとくで、介護をたくさん受けても少なくても介護サービス費は定額ということです。

「ええ~!老人ホームの介護って使えば使うほど高くなるの?」なんて言う疑問を初めて持った方もいるかもしれません。
そうなんです。これを簡単に説明できるか自信がありませんが、要はこれらの老人ホームは見た目が老人ホームなだけで実は単なる集合住宅だからです。
食事や安否確認、ナースコール対応はついているところがほとんどですが、実は一軒家やマンションと同じ分類で自宅なわけです。

それに反して定額制の施設は、シンプルに施設です。介護保険法上 人員基準が定められており、ケアマネジャーが施設内にいたり、介護士を入居者との比率で3:1で配置しなければならないなど細かく規定されています。

介護料金 定額制 施設一覧

  1. 認知症対応型共同生活介護(いわゆるグループホーム)
  2. 介護付き有料老人ホーム
  3. 特養
  4. 老健
  5. 介護型医療院

上記のうち上二つが民間で運営している施設です。そして上記5つとも自治体の認可が無ければ勝手に申請をして開設するということはできません。自治体の認可が必要です。自治体の財政を鑑みて許可するので必然的に数は少ないです。

介護料金 積み上げ式 施設一覧

  1. 住宅型有料老人ホーム
  2. サービス付き高齢者向け住宅
  3. シルバーハウジング
  4. 軽費老人ホーム
  5. 養護老人ホーム

上記のうち上から3つが民間の運営です。この3つは基本的に届け出制できちんと指定された基準を満たせば施設を自分たちの判断で開設することができます。
なので、ここ10年前後で住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(いわゆるサ高住)は爆発的に数が増えています。なお、サ高住は国土交通省が管轄しており現在も建設費の助成を行っているため全国的に増えています。この他にも認可されていない高齢者住宅も相当数増え続けています。

まとめ

老人ホームには

  • 公的なものと民間のものがある
  • 介護料金が定額制のものと積み上げ式のものがある

大まかに分けると上の二つを知っているだけで十分です。
そしてそれぞれにはメリットとデメリットがあります
料金積み上げ式の方が定額制よりも柔軟に介護サービスをカスタマイズできる…などです。

乱暴な言い方かもしれませんが、ほとんどの民間の施設はすべての経費を計上したら最低月額15万円以上のランニングコストがかかりますので、その金額を支払うことが困難な場合は早めに公的施設を探すなどしておくことを勧めます。

地域によってはベースでかかる費用(家賃等)が総額5万円程度変わることもありますので、民間施設でも込み込みで月13万円までで入れたり、物価や土地が高い所では月18万以上かかることもあるので一概には言えません。(介護度によっても変わります)

以上、少しでも老人ホームを理解して頂けたら幸いです。

基本的にみなさん、「施設探しは初めて」という方が多いので老人ホームの分類を詳しく知っているという方はこの業界の方でないとほとんどいないと思います。もし分かりにくくて説明して欲しいという方がいらっしゃば個別にご説明しますのでご遠慮なく連絡ください。

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この記事を書いた人

介護に関する相談実績1万件以上、25年以上あり。
龍谷大学 社会福祉学科を卒業後
1年間フリーターとして様々な職業をした後、神戸にある社会福祉法人運営で働く。8年間デイ相談員、特養介護職、ショートステイ・特養相談員、デイ管理者を経験し退職。
地元兵庫県尼崎市の医療法人に就職し、ケアマネージャー管理者として6年働く。その後ショートステイ管理者、サ高住管理者として働いた後、複数の介護事業所の統括責任者となる。その後、法人運営の救急病院で医療ソーシャルワーカーを1年弱経験。合計16年勤務したのち退職し、再度地元の別医療機関に不思議なご縁で就職し、老人ホーム紹介業を雇用されている状態で一人で開業することとなり現在に至る。
4人家族。妻、長男、長女。

愛読書はバイブル。好きなことばは「受けるより与える方が幸いである」。実践するのは難しいが、挑戦し続けたいと思い日々を過ごす。

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